メッカ イスラームの都市社会
メッカ イスラームの都市社会
◆重要◆
【表紙のデザインについて】
・この本の表紙は、
商品画像2枚目にあるサンプルと同様の
統一フォーマットになります。
【内容紹介】
カーバ神殿を擁する巡礼地・メッカ。七世紀初頭、アラビア半島の灼熱の岩肌に囲まれたこの地が、なぜ都市に発展し、世界の<聖地>となったのか。ムハンマドの生涯や、コーランはじめ文化、風習、儀礼など、ムスリム知識人が守った伝承“ハディース”から、多角的に考察。西欧的学問の思考からは見落とされてきた、イスラーム精神の本質に迫る。
(内容抜粋)
「イスラームが勃興した七世紀から十四、五世紀までのイスラーム世界にわりあてられた(教科書の)ページ数は、同時期のヨーロッパ史のそれの半分以下なのだ。筆者の見解では、この時代のイスラーム世界とヨーロッパ世界をくらべれば、人口といい、政治力といい、経済力といい、文明の力ともいうべきものといい、前者が後者を圧倒していた。わりあてページ数は逆でなくてはいけない、と信じている。」——「序章」より
*本書は1991年に中公新書より刊行されたものを一部、加筆修正したものです。
【目次】
序 章
西欧的知の枠組/多様化する世界/「常識」をこえるイスラーム/イスラームとは/イスラームの成立/イスラーム的知の枠組/オリエンタリズムの克服
一 前 史
メッカの歴史地理/考古学の成果/ソロモンとシバの女王/紀元前のアラビアの歴史/紀元前後のアラビア/一神教革命
二 系図と部族
父系の系図/「部族」の概念/メッカは「部族社会」か/氏族の系図/クライシュの子孫ではない人々/マワーリー/ハリーフ/個人の社会
三 メッカのはじまり
カーバ神殿/アブラハムとメッカ/ジュルフム族のメッカ追放/フザーア族とキナーナ族/クライシュ族のクサイイ
四 メッカの発展
牧民社会メッカ/集団意識の実態/イーラーフの制度/フムスの概念/ウカーズの定期市
五 メッカの社会
急成長するメッカ/ムハンマドの生涯/平等な人間関係/メッカの商人/アラビア文字の文書
六 メッカとイスラーム
自由都市/ムハンマドに対する例外的措置/預言者と信徒/メディナ/イデオロギーとしてのイスラーム
おわりに
学術文庫版あとがき
■
著者
後藤 明(ごとう・あきら)
1941年、東京都生まれ。1967年東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。山形大学教授、東京大学東洋文化研究所教授、東洋大学文学部教授を経て、現在、東京大学名誉教授。専攻は初期イスラーム史。『マホメットとアラブ』『イスラーム世界史』『ムハンマド時代のアラブ社会』、訳書にイブン・イスハーク著 イブン・ヒシャーム編註『預言者ムハンマド伝』全4巻<イスラーム原典叢書>など。
受取状況を読み込めませんでした

