産業連関論入門
産業連関論入門
本商品は「旧ISBN:9784423850046」を底本にしたオンデマンド版商品です。
初刷出版年月:1956/06/15
【内容紹介】
1973年にノーベル経済学賞受賞者のレオンチェフが最初に作成した「産業連関表」とは、産業間のつながりを示すマトリックス。ある産業は、他の産業から原材料などを購入し、これを加工して別の財・サービスを生産する。そして、生産した財やサービスをまた別の産業部門に対して販売する。このような財・サービスの「購入→生産→販売」という連鎖をマトリックスとして表示するのが産業連関表である。産業連関表を利用すると、ある産業に新たな需要が発生した場合、どのようにその生産が波及していくのかを計量化可能になる。本書は、マクロ経済学の中の企業活動の領域の入門書。
【目次より】
はしがき
第一章 産業連関表と産業連関分析
緒言
産業連関論の概略
産業連関論と経済政策
第二章 産業連関の静学理論
物量的産業連関システムと価値的産業連関システム
均衡産出量の決定
均衡産出量の図形的説明
均衡産出量の正値条件
逆係数の図形的説明
波及構造の定性分析
波及構造の定量分析
産業連関システムと価格の決定
第三章 産業連関論と企業理論
I サミュエルソンの代替定理
代替の可能性
等生産量曲線
収穫不変性の仮定
生産方法の決定
サミュエルソンの代替定理の批判
II クープマンスの代替定理
新しい企業理論 線型計画論
労働の有効配置
クープマンスの代替定理の批判
III クラインの代替定理
クラインの代替定理
ヒックスの企業理論
価値的投入係数の固定性
規模に関する収穫の可変性
クラインの代替定理の批判
第四章 産業連関論と一般均衡理論
一般均衡論におけるワルラスとヒックス
一般均衡理論
利潤率均等の法則と代替定理
消費者の選択理論
産業連関論と一般均衡理論
第五章 産業連関論とケインズ経済学
ケインズ経済学とケインズ哲学
産業連関論における国民所得
産業連関論とケインズ経済学
第六章 産業連関の動学理論
動学的産業連関システム
産業の均等発展と不均等発展
国民所得分析と循環的成長
産業連関分析と循環的成長
第七章 産業連関論と外国貿易
輸出入を含んだ産業連関システム
国内産出額および輸入額の決定
線型計画論による輸入計画の編成
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著者
森嶋 通夫(モリシマ ミチオ)
1923〜2004年。日本の経済学者。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス名誉教授、同校サー・ジョン・ヒックス教授、大阪大学名誉教授。京都帝国大学経済学部卒業、京都大学大学院特別研究生第一期修了。
著書に、『動學的經濟理論』『資本主義経済の変動理論』『産業連関と経済変動』『産業連關論入門』『マルクスの経済学』(高須賀義博訳)『近代社会の経済理論』『ワルラスの経済学』(西村和雄訳)『無資源国の経済学 新しい経済学入門』『なぜ日本は「成功」したか? 先進技術と日本的心情』『サッチャー時代のイギリス』『リカードの経済学』(高増明・堂目卓生・吉田雅明訳,)『政治家の条件 イギリス、EC、日本』『思想としての近代経済学』『新しい一般均衡理論』(安冨歩訳)『日本の選択』『なぜ日本は没落するか』『日本にできることは何か 東アジア共同体を提案する』『なぜ日本は行き詰まったか』など、英語での著書も多い。