わざとらしさのレトリック
わざとらしさのレトリック
◆重要◆
【表紙のデザインについて】
・この本の表紙は、
商品画像2枚目にあるサンプルと同様の
統一フォーマットになります。
【内容紹介】
われわれは言語が自分の考え方や現実の情景などを忠実に描写・表現するものだと考えがちである。著者はそういった素朴な言語観を否定し、〈まことしやか〉に対する〈わざとらしさ〉のレトリックこそ言述(デイスクール)の本質的な姿だと説く。夏目漱石、小林秀雄、井上ひさし、筒井康隆、ロラン・バルトらの散文表現を素材に、著者独自の言語理論が自在に展開する佐藤レトリック学の〈実践篇〉の位置を占める会心作。
*本書の原本『言述のすがた』は、1986年7月青土社より刊行されました。
【目次】
●1 夏目漱石のばあい
1 《わざとらしさ》の修辞
2 アレゴリーと漱石と
3 ことばの手ごたえ
4 気になることば
●2 言語という制度と表現者たち
1 《ただ……だけだ》ということ——小林秀雄のばあい
2 ある感受性または表現の姿勢としての吉行淳之介
3 ことばとカタログ——谷川俊太郎「日本語のカタログ」
●3 井上ひさしのばあい
1 軽薄言語(学)の魅力
2 毒と薬と
3 ことばづかいの文学
4 無駄口の美学あるいは感じかた——「吉里吉里人」古橋健二の文章論
●4 筒井康隆のばあい
1 パロディーについて
2 逆立ちの認識論
3 倒錯的言語愛
●5 レトリックとノンセンス
1 ふたつのレトリック
2 反意味論あるいは負の記号論——高橋康也「ノンセンス大全」
●5 ロラン・バルトのばあい
1 言語と表現と
2 記号愛と記号嫌悪
3 ロラン・バルトの死——優しさの無数の微塵
4 ことばの快楽へ
5 セミオロジーの開拓
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著者
佐藤信夫(さとう・のぶお)
1932年東京生まれ。東京大学文学部哲学科卒業。元国学院大学教授。著書に『記号人間』『レトリック・記号etc.』『レトリックの消息』など、訳書にギロー『文体論』『記号学』、バルト『モードの体系』などがある。講談社学術文庫に『レトリック感覚』『レトリック認識』『レトリックの記号論』『わざとらしさのレトリック』がある。1993年5月19日没。
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