アウグスティヌスからアンセルムスへ
アウグスティヌスからアンセルムスへ
カトリック教会の司教、神学者・哲学者アウグスティヌス(354−430年)の思想は、後のカンタベリー大司教アンセルムス(1033−1109年)にどのような影響を与えたのだろうか? アンセルムスはアウグスティヌスから何を継承し、自らの思想として発展させたのか。知識をもって悟る、「知解」をめぐる神学思想史。
【目次】
まえがき
一 知解を求める信仰 序説として
二 アウグスティヌスの創造思想 無からの創造と言葉による創造
三 アウグスティヌスの三位一体論 『三位一体論』五—七巻
四 解釈学的トポスとしての〈神の像〉 『三位一体論』八—一五巻
五 神の遍在と永遠について 『モノロギオン』二〇—二四章
六 アンセルムスの三位一体論 『モノロギオン』三八章以下
七 『プロスロギオン』における神存在の論証について アンセルムス・カント・バルト
八 神のほまれ 『クール・デウス・ホモ』における贖罪論の根拠と目標
九 アンセルムスにおける‘Entplatonisierung’について
十 神と哲学 哲学史における神の問題
十一 ヘブライ・ギリシア・キリスト教思想
索引・文献表
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著者
泉 治典(いずみ はるのり)
1928〜2011年。哲学・聖書研究者。東洋大学名誉教授。旧・東京都立大学大学院博士課程単位取得退学。専門は、実存哲学、聖書、アウグスティヌス研究。
著書に、
『アウグスティヌスからアンセルムスへ』『聖書に学ぶ』『サムエル記を読む』『アモス書・ホセア書を読む』『ヨハネの黙示録を読む』『コリント信徒への手紙を読む』『ヨハネ福音書を読む』『哲学概論』(共編)『アウグスティヌス』『キルケゴール 死にいたる病』(共著)『西洋における生と死の思想 西洋精神史入門』(共編)など、
訳書に、『ニーチェ全集 第1巻 古典ギリシアの精神』(共訳)『キルケゴール著作集 第19巻 瞬間』(共訳)『気象論 アリストテレス全集 第5巻』『ティマイオス プラトン全集6』『コリント人への手紙 翻訳と註解』(共訳)『テモテへの手紙・テトスへの手紙・ヘブライ人への手紙 翻訳と註解』(共訳)『ルカによる福音書 翻訳と註解』(共訳)『パウロ小書簡 翻訳と註解』(共訳)『神の国』(共訳)『アウグスティヌス著作集 第3巻 初期哲学論集3』『ヨハネによる福音書講解説教 1』(共訳)など多数ある。