商品情報にスキップ
1 2

オイディプスの謎

オイディプスの謎

通常価格 2,442 円(税込)
通常価格 セール価格 2,442 円(税込)
セール 売り切れ

◆重要◆
【表紙のデザインについて】
・この本の表紙は、
商品画像2枚目にあるサンプルと同様の
統一フォーマットになります。

【内容紹介】
捨て子、父殺し、王位、母子婚、そして漂流する盲目の物乞いから神霊へと変容する人類史上最高の悲劇に秘められた幾重もの謎とは?

ギリシァ悲劇の白眉『オイディプス王』と『コロノスのオイディプス』。作者ソポクレスは二つの物語で深遠な問いを立てる。人間の本性とは何か? 苛烈な運命の下で、人間はいかに生きるべきか? 前五世紀、栄華を誇ったアテネはその後大敗戦、疫病の猖獗を経験する。大国難の中にあっても、人間は高貴なる魂を保持せねばならぬと訴えたのである。

「この二篇の劇〔『オイディプス王』『コロノスのオイディプス』〕は、東日本大震災という未曾有の災害を経験した現在の日本人にとって、無縁であるとは思えない。波瀾万丈だったこの紀元前五世紀における転変のあいだに、アテネは二度にわたって、そんなことが起こるとは想像もつかなかった、非常な国難に遭遇した。……これらの劇にはそれらの大国難のそれぞれに当たって、ソポクレスが苦悩のどん底にある同胞たちに向かって、訴えずにいられなかった思いが、生々しく吐露されている。——」<「学術文庫版まえがき」より>

※本書の原本は、1995年、青土社より刊行されました。

【目次】
1 市の救いのための謎解き
  第一章 スピンクスの謎とオイディプス
  第二章 神託と新しい謎解きの始まり
  第三章 予言者との応酬
  第四章 妃が口にした手掛かり
2 自己の正体の暴露
  第五章 神託への不信と恐怖
  第六章 奴隷の子か、神の子か
  第七章 目を潰してもなお、けっして見ることを止めぬオイディプス
  第八章 劇の結末とオイディプスの名の両義
3 オイディプスとアテネ人たち
  第九章 アテネの疫病との吻合
  第十章 マラトンおよびサラミスの奇跡
  第十一章 アテネ帝国の栄華
  第十二章 「人間讃歌」と二篇のオイディプス劇
4 神霊への変化
  第十三章 驚くべき変化の始まり
  第十四章 エリニュスたちとの和解とアテネとの連帯
  第十五章 クレオンおよび息子との対決
  第十六章 神秘な結末とソポクレスの遺言


著者
吉田敦彦(よしだ・あつひこ)
1934年東京に生まれる。1959年、東京大学大学院西洋古典学専攻課程修了。フランス国立科学研究所研究員、成蹊大学教授などを歴任。現在、学習院大学教授。神話学専攻。著書に、『ギリシア神話と日本神話』、『日本神話と印欧神話』などがある。

詳細を表示する