キリスト教思想史研究(宮田光雄思想史論集)
キリスト教思想史研究(宮田光雄思想史論集)
本商品は「旧ISBN:9784423701027」を底本にしたオンデマンド版商品です。
初刷出版年月:2008/01/01
叢書・シリーズ名:宮田光雄思想史論集 2
聖書と信仰に関する重要な課題、キリスト教と国家、政治との関わりなど、キリスト教をめぐる諸問題に社会科学的・問題史的視点を加味して多角的に掘り下げた学際的論考一二篇。
【目次より】
I
1 論争の中の《山上の説教》 解釈の歴史とその諸類型
一 イエスの《山上の説教》
二 山上の説教とマックス・ウェーバー
三 解釈の歴史と類型(I)
四 解釈の歴史と類型(II)
五 むすび
2 予定説と万人救済説 宗教改革者、内村鑑三、カール・バルト
一 宗教改革者の予定思想
二 内村鑑三の万人救済説
三 カール・バルトの予定説
四 予定信仰を生きる
五 希望としての《最後の審判》
3 宗教改革の精神と現代
一 宗教改革者ルター
二 宗教改革の精神
三 プロテスタント的人間
四 現代カトリシズムの問い
4 現代社会における教会革新
一 現代社会における教会
二 教会の社会的責任
三 教会観の根本的転換
四 教会革新のための基本線
五 脱コンスタンティヌス時代の教会
5 ローズンゲンの精神史
一 ローズンゲンはどうして生まれたか
二 ローズンゲンはどのように作られるか
三 ローズンゲンはどのように読まれてきたか
四 日々の力としてのローズンゲン
五 ローズンゲンを正しく読むために
II
6 国家と宗教
一 政治思想史における国家と宗教
二 ナチ・ドイツの国家と宗教
三 近代日本の国家と宗教
四 信教の自由と政治的責任
付論 アウグスティヌスの政治宗教批判
7 自由への大いなる歩み M・L・キングの思想と行動に学ぶ
一 アメリカ社会の黒人問題
二 人種的偏見と社会体制
三 非暴力の行動原理
四 キリスト教の社会的責任
五 世界的展望の中で
8 十字架とハーケンクロイツ ドイツ教会闘争の政治学
一 ナチ運動と宗教政策
二 ドイツ教会闘争の政治倫理
三 政治的抵抗としての教会闘争
付論 祈ることと正義を行なうこと
9 宗教政党と政教分離 西ドイツの場合
一 はじめに 歴史的遺産
二 《キリスト教》政党としてのCDU
三 政治的教権主義の問題状況
四 CDUの政治的ディレンマ
五 CDUの将来的チャンス
六 むすび
10 社会主義社会の国家と教会 東ドイツの場合
一 東ドイツの国家と社会
二 東ドイツの教会政策
三 国家と教会 新しい《二王国論》
四 国家と教会 批判的連帯の道
五 西の教会への問い
付論 東ドイツ末期の国家と教会
11 無神論社会で《非宗教的》に生きる 東ドイツのボンヘッファー像
一 検閲出版下のボンヘッファー
二 反ファシズムの抵抗者 SED政権のボンヘッファー像
三 無神論社会の先駆者 H・ミュラーのボンヘッファー像
四 教会的連帯のモデル A・シェーンヘルのボンヘッファー像
五 東ドイツの崩壊とボンヘッファーの神学
終章 エキュメニカルな一致を求めて 『義認の教理に関する共同宣言』をめぐって
あとがき 解説と解題に代えて
■
著者
宮田 光雄(ミヤタ ミツオ)
宮田 光雄 (みやた みつお)
1928年生まれ。政治学者・思想史家。東北大学法学部名誉教授。専門は、政治学、ヨーロッパ政治思想史。東京大学法学部政治学科卒。
二つの著作集がある。
『宮田光雄集 「聖書の信仰」』(全7巻 岩波書店)
「信仰案内」「聖書に聞く 説教選」「聖書を読む 解釈と展開」「国家と宗教」「平和の福音」 「解放の福音」「信仰と芸術」
『宮田光雄思想史論集』(全7巻+別巻 創文社)
「平和思想史研究」「キリスト教思想史研究」「日本キリスト教思想史研究」「カール・バルトとその時代」「近代ドイツ政治思想史研究」「現代ドイツ政治思想史研究」 7巻「同時代史論」「ヨーロッパ思想史の旅」。
訳書に、E・カッシーラー『國家の神話』A・ケーベルレ『キリスト教的人間像』K・フォルレンダー『マキァヴェリからレーニンまで 近代の国家=社会理論』(監訳)エーバハルト・ベートゲ, レナーテ・ベートゲ『ディートリヒ・ボンヘッファー』アードルフ・ケーベルレ『信仰の豊かさを生きる』ディーター・ゼンクハース『諸文明の内なる衝突』などがある。