中国家族法の原理
中国家族法の原理
本商品は「旧ISBN:9784423740149」を底本にしたオンデマンド版商品です。
初刷出版年月:1967年
秦漢時代から清末までの家族のあり方を法理論的・体系的に把握し、中国家族法について明晰、堅実かつ全体的なイメージを提供する労作。日本学士院賞受賞。
【目次より】
目次
省略記号
序説
第一章 基本的諸概念
第一節 親族について
一 宗族と外姻 二 同姓不婚、異姓不養
第二節 家について
一 「家」の語義 二 中国の家と日本の家 三 同居共財と家産分割(分家)
第三節 相続について
一 承継 二 承受 三 父子一体、夫妻一体
第二章 家の法律的構造
第一節 家父長型の家 直系親の同居共財
一問題の所在 二家産の処分をめぐる父の権能 三 家産の分割をめぐる父の権能 四 父の権能の制約 五 理論的総括
第二節 複合型の家 傍系親の同居共財
一 兄弟同居の家における家産の処分 二 兄弟同居の家における家産の分割 三 おじおい・いとこ同居の家
第三節 生前に家産分割を行った父と子の関係
一 法律関係 二 日常生活の様式
第四節 家務の管理 「家長」と「当家」
第三章 実子なき者をめぐる諸問題
第一節 擬制による承継人 「嗣子」
一 嗣子となりうる適格者 二 嗣子の選定 立嗣 三 嗣子の地位
第二節 未成年死亡者
第三節 承継人の不存在 「戸絶」
第四章 婦女の地位
第一節 妻
一 子なき寡妻の地位 二 寡婦の改嫁 三 母子同居の家
第二節 未婚女子
第三節 宗への所属関係
一 女性と祭祀 二 結婚と離婚
第五章 家族員の特有財産
一 官俸その他格別な動労所得 二 妻の持参財産その他無償で取得せられた財産 三 婦女の個人財産 四 まとめ 特有財産の相続
第六章 不正規な家族員
第一節 妾
第二節 義子
一 乞養 二 随母改嫁
第三節 招壻と招夫
一 招壻(贅壻) 二 招夫(接脚夫)
主要な参考文献
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著者
滋賀 秀三(シガ シュウゾウ)
1921〜2008年。法学者(東洋法制史)。東京大学名誉教授。東京帝国大学卒。法学博士。
著書に、『中国家族法論』『中国家族法の原理』『清代中国の法と裁判』『中国法制史』(編著)『中国法制史論集』『続・清代中国の法と裁判』など、
訳書に、国際社会問題研究協会編『社会綱領』(共訳)などがある。