切手の歴史
切手の歴史
◆重要◆
【表紙のデザインについて】
・この本の表紙は、
商品画像2枚目にあるサンプルと同様の
統一フォーマットになります。
【内容紹介】
1840年——日本で天保の改革が行われていた頃、イギリスで誕生した小さな紙片が、世界の通信網を一気に変えた! 発売初日に410万枚も売れた英国切手「ペニー・ブラック」伝説。東欧で大ブレイクしたヌード切手の謎。19世紀末に、毎週5万フラン(当時の大英博物館館長の年俸10年分)もの大金をつぎこんだ、オーストリアの貴族蒐集家のお話。12歳の少年が売った1セント切手が50年後に1億円相当に高騰するオークションのからくり。独裁時のヒトラーの切手と第三帝国崩壊後の諷刺切手や、精巧な贋作から幼稚な偽物まで玉石混合、切手偽造名人列伝。まさかのまさかのミス切手紹介まで・・・・・・。圧倒的点数の切手写真と逸話から、社会背景と時代を丁寧に解説した前代未聞の「切手の世界史」。
「趣味の王者・王者の趣味」といわれた、切手の歴史と魅力を網羅する!
【電子特典:カラー図版多数】
★国王の顔に消印禁止! イタリア
★なぜ天地逆? 逆刷500文切手の妙 日本
★世界一優雅で繊細な凹版切手 オーストリア
★名画に加筆…切手と著作権をめぐる事件 アメリカ
★0が17桁! インフレ切手に窮余の策を ハンガリー
三角、八角、ダイヤ型、金箔にアルミ箔まで…変形、珍素材切手も大集合!
本書の原本は、1976年10月、講談社より刊行されました。
文庫化にあたり、底本切手画像の劣化を解消するため、解説者・田辺龍太氏の私物撮影を施しました。
【目次】
第1章 切手の誕生
1 郵便切手という言葉
2 世界最初の切手「ペニー・ブラック」
3 第二番目の発行国と最初のエラー切手
4 ドイツとイタリアの場合
5 五江戸時代の郵便業務
6 新式郵便の発足と日本最初の切手
第2章 切手のデザイン
1 初期の切手の図案
2 オムニバス切手
3 欧州切手・国連協賛切手
4 切手図案家の切手と花瓶事件
5 著作権と切手デザイン
第3章 切手の犯罪予防
1 偽造防止の対策
2 再使用の予防
3 切手の複製・贋造(がんぞう)と郵趣的偽造
4 盗難・盗用の防止
第4章 切手と国家
1 切手小国家列伝
2 国連切手と両国共用の切手
3 切手と国際紛争
4 万国郵便連合の誕生
第5章 切手のミス
1 図案全体や文字のミス
2 図案の一部が誤っている切手
3 製造過程でのエラー
第6章 インフレとデフレ
1 十進法の普及
2 ドイツのインフレーション切手
3 第二次大戦とインフレ
4 貨幣(コイン)代用の切手
第7章 トピカル切手
1 トピカル切手の出現と航空切手
2 美術切手は大ラッシュ
3 切手は四角い紙とはかぎらない
第8章 コレクター列伝
1 初期の収集家と大フェラリー
2 異色のコレクター、ルーズベルト
3 王様と切手
第9章 切手と政治
1 ドイツのプロパガンダ切手ソ連とナチス・
2 カタログに掲載されなかった切手
3 抹殺された国王たちと消えた林彪(りんぴょう)
4 外国支配下の切手発行
5 大臣と切手
第10章 第二次世界大戦と切手
1 捕虜収容所の紙屑切手
2 謀略切手
3 物資の不足と切手
4 亡命政府と切手
5 運命の「敵国幸福」十銭切手
6 ドイツの分割統治とベルリン空輸の切手
7 ヒットラーの幽霊
第11章 各国の郵趣政策
1 切手海賊のデタラメ政策
2 中国とメキシコの郵趣政策
3 クラウン・エージェント郵趣部門
4 日本とアメリカの切手発行政策
5 社会主義諸国の切手政策
第12章 切手の未来
1 近代郵便制度の悩み
2 メーター・スタンプとプリキャンセル
3 郵便の機械化と切手の行手(ゆくて)
付録
これから切手を集めてみようという方に
切手用語小事典
あとがき
「切手の歴史」文庫化復刊に寄せて 岡田芳宏
解説 田辺龍太
索引
■
著
岡田 芳朗(おかだ よしろう)
1930- 2014年。東京・日本橋生まれ。歴史学者、暦学者。日本古代史専攻。女子美術大学名誉教授。早稲田大学教育学部卒業、早稲田大学大学院修士課程修了。日本カレンダー暦文化振興協会最高学術顧問。没後、所蔵する蔵書が国立天文台に寄贈され、三鷹図書室岡田芳朗文庫となる。著書に『グレゴリー暦の文化史的研究』『日本の暦』『南部絵暦』『暦ものがたり』『明治改暦 「時」の文明開化』『暦のからくり』『アジアの暦』『南部絵暦を読む』『暦に見る日本人の知恵』、共編著に『江戸の絵暦』『日本の暦 旧暦と新暦がわかる本』『暦の大事典』など多数。
解説
田辺 龍太(たなべ りゅうた)
たなべ りゅうた 切手の博物館学芸員。1964年東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。株式会社便利堂を経て現職に。著書に『おうちで日本美術館』『収集を楽しむ40話 切手もの知りBook』『続・切手もの知りBOOK』など