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変成譜 中世神仏習合の世界

変成譜 中世神仏習合の世界

通常価格 3,058 円(税込)
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◆重要◆
【表紙のデザインについて】
・この本の表紙は、
商品画像2枚目にあるサンプルと同様の
統一フォーマットになります。

【内容紹介】
日本中世はその精神性を措いては理解できない。熊野巡礼、修験神楽、法華経注釈、天皇の即位灌頂……神仏習合の多彩な展開を一次資料から徹底的に解読し、そこに心身と世界のドラスティックな変革=「変成(へんじょう)」という壮大な宗教運動を見出した渾身作。

中世という激動の新世界、その遠大な闇と強烈な光に、日本随一の宗教思想史研究者が迫る!

「第一幕の舞台は、熊野街道中辺路。主人公は熊野詣の道者たち。第二幕の舞台は、奥三河の山里、夜の神楽宿。演者は還暦を過ぎた老人たち。第三幕の舞台は、深い海の底と南方無垢世界。主人公は八歳の龍女と水に棲む異類たち。第四幕第一場は、宮中の高御座(たかみくら)。主人公は即位したばかりの天皇。第二場は、伊勢神宮・外宮。演者は神宮の可憐な童巫女。そして主人公のペルソナとしての金色の狐。中世の混沌世界から生まれた、「変身」を主題とする四つのドラマ。これらを貫く運動とは何か? またそれを影で操っていた存在とは——?」——「プロローグ」より

此岸と彼岸、現実と非現実、神と仏の境界と習合、そして変成の謎にせまる。

*本書の原本は、春秋社より1993年に刊行されました。文庫化にあたり、本文・巻末資料ともに、加筆修正を行いました。

【目次】
●主な内容
プロローグ

1 苦行と救済  中世熊野詣の宗教世界
・葬送としての熊野詣
・聖地と救済の構造

2 擬死と再誕  大神楽「浄土入り」
・神楽と大神楽
・大神楽の宗教思想
・浄土入りの装置
・浄土への旅立ち
・浄土での行ない

3 本覚の弁証法  龍女の成仏
・幻の「龍畜経」を求めて
・龍女の原像
・成仏のドラマトゥルギー

4 人獣の交渉  異類と双身
・双身の神智学
・辰狐のイコノグラフィー

エピローグ


著者
山本 ひろ子(やまもと・ひろこ)
1946年生まれ。早稲田大学第一文学部史学科中退。日本宗教思想史専攻。和光大学名誉教授。私塾「成城寺小屋講座」主宰。主な著書に『中世神話』(岩波新書)、『大荒神頌』(岩波書店)、『異神——中世日本の秘教的世界』(平凡社/ちくま学芸文庫)、編著に『諏訪学』(国書刊行会)ほか。

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