技術の哲学 古代ギリシャから現代まで
技術の哲学 古代ギリシャから現代まで
◆重要◆
【表紙のデザインについて】
・この本の表紙は、
商品画像2枚目にあるサンプルと同様の
統一フォーマットになります。
【内容紹介】
技術とは何か? 技術といかに付き合うか?
古代ギリシャからキリスト教的中世を経て、近代の科学革命、そして現代の最新テクノロジーーー生殖技術、原発、AI……ーーに至るまで、人類数千年の足跡を具体的な事象をベースに辿りながら、普遍かつ喫緊の問題の解答へと迫る、泰斗による決定版・入門書!
不確実で危険に満ちたこの世界を生き延びるための哲学が、ここにある!
【目次】
はじめに
序章 なぜ、現在、技術は哲学の根本問題となるのだろうか?
1 技術と現代の生活
2 技術についての哲学/技術という観点からの哲学
第一章 人間にとって技術とは何か
1 哲学的人間学
2 プロメテウス神話
第二章 宇宙の秩序に従って生きる——プラトンと価値の問題
1 技術・経験・価値
2 精密な技術と精密でない技術
3 製作の技術と使用の技術
4 技術と自然
第三章 自然の模倣——古代:アリストテレス
1 プラトンとアリストテレス
2 アリストテレスの技術論
第四章 形の生産——中世:キリスト教
1 中世キリスト教のもとでの信仰と労働
2 中世ヨーロッパにおける技術の発展と技術観
3 自然の模倣からの脱却
第五章 自然の支配——近代:F・ベーコン
1 ベーコンの分かりにくさ
2 知は力なり
3 進歩の制度化
第六章 科学革命——近代科学の成立と技術の役割
1 科学革命とは何だったのか
2 「思考法の革命」
3 「実験法の革命」
4 「科学革命」の多様性
第七章 イデオロギーとしての科学と技術——近代のパラドックス
1 発明家と科学者の競争
2 科学と技術の制度的分離
3 近代のパラドックス
第八章 技術は科学の応用か——知識論の「技術論的」転回
1 応用科学説
2 「応用」の具体的過程
3 技術知の特有性
4 知識とその「応用」
第九章 技術と社会——技術決定論から社会構成主義へ
1 二つの逸話
2 技術決定論
3 社会構成主義の挑戦
第一〇章 技術の解釈学——変革可能性のために
1 技術/社会の二重側面説
2 技術の「解釈学」
第一一章 技術の創造性と設計の原理
1 「共同行為者」としての技術
2 技術の「他者性」
3 「未知の応用」としての技術
第一二章 フェミニスト技術論
1 フェミニズムの観点から
2 「非本質主義」のラディカリズム
第一三章 技術との新たな付きあい方を求めて——J・デューイとH・ヨナス
1 技術と倫理
2 応用倫理としての哲学
3 責任という倫理
終 章 技術・事故・環境——福島第一原子力発電所事故からの教訓
1 福島第一原子力発電所の事故
2 「想定外」「「原子力村」「安全神話」
3 「想定外」をめぐる解釈の争い
4 技術・事故・環境
補論 日本における技術哲学——西田幾多郎、三木清、戸坂潤
1 技術論論争
2 西田幾多郎
3 三木清
4 戸坂潤
引用・参考文献
索引
■
著者
村田 純一(むらた・じゅんいち)
1948年兵庫県生まれ。東京大学名誉教授。専攻は現象学,科学哲学。著書に『味わいの現象学』『「わたし」を探険する』『色彩の哲学』『知覚と生活世界』など,訳書にエドワード・S・リード『魂から心へ』(共訳),ヒューバート・ドレイファス+チャールズ・テイラー『実在論を立て直す』(監訳)などがある。