播磨国風土記 全訳注
播磨国風土記 全訳注
◆重要◆
【表紙のデザインについて】
・この本の表紙は、
商品画像2枚目にあるサンプルと同様の
統一フォーマットになります。
【内容紹介】
◇土地の名前、不思議な説話。そのすべては、古代びとの生きた確かな証◇
奈良時代の初期、『古事記』や『日本書紀』とほぼ同時期に編述された、官撰の地誌『風土記』。
地方に律令政治による統治を行きわたらせようとした朝廷が、令制国の国庁にそれぞれの地理、産物、文化、歴史についての調査を命じ、その記録を献上させたものである。
各国ごとに編纂された『風土記』だが、その多くは散逸してしまい、現在まで遺されているのは、ごく数ヵ国のものに限られる。
『播磨国風土記』はその一つであり、本書は兵庫県南西部の地名の由来、大国主の伝説や景行天皇求婚譚などの説話、古代人の生活・習俗などを生き生きと伝える最重要史料である。
本書は漢文で書かれた原文からの訓下し文に、詳細な訳註つき。
さらに懇切な解説も加えた、「風土記」の世界を味わいつくす全訳注!
【本書「まえがき」より】
〈国家神話〉として再構成されたものではなく、在地に生きる古代の人々の、生きた神話や伝説、また習俗・社会などのありさまが、断片的ながらも窺える……本書は日本古代の人々の、生きた姿を、少しでも明らかにしようと努めたものである。
【目次】
まえがき
凡例
一 賀古郡(一)
二 賀古郡(二)
三 印南郡
補説「印南郡」の存否
四 餝磨郡(一)
五 餝磨郡(二)
六 餝磨郡(三)
七 餝磨郡(四)
八 揖保郡(一)
九 揖保郡(二)
十 揖保郡(三)
十一 揖保郡(四)
十二 揖保郡(五)
補説「言挙げ」について
十三 揖保郡(六)
補説『万葉集』と播磨
十四 揖保郡(七)
補説 天日槍 付、粒丘銅牙石
十五 讃容郡(一)
補説 鹿の話
十六 讃容郡(二)
補説「異剣」伝説について
十七 宍禾郡(一)
補説「大神」「伊和大神」について
十八 宍禾郡(二)
補説 葦原志許乎神について
十九 神前郡(一)
補説 大汝神小比古尼神
二十 神前郡(二)
補説 百済人
二十一 託賀郡(一)
補説 盟酒
二十二 託賀郡(二)
補説 女性神
二十三 賀毛郡(一)
補説 地名起源記事の種類と性格
二十四 賀毛郡(二)
補説 根日女の話
二十五 賀毛郡(三)
補説 延喜式と風土記
二十六 美なぎ郡
補説 於奚袁奚天皇と「詠辞」
解説 鉄野昌弘
播磨国風土記地図
*本書は訳し下ろしです。訳者の遺稿に補遺を施しました。
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著者
訳・解説:秋本 吉徳(あきもと・よしのり)
1947-2022年。奈良県生まれ。1977年東京大学大学院博士課程単位修了。日本古代文学専攻。清泉女子大学名誉教授。著書に『古語拾遺・高橋氏文』(共著),おもな論文に「地名起源説話の特質」「風土記の神話から」などがある。また,『常陸国風土記』全訳注を手がけた。
解説・その他:鉄野 昌弘(てつの・まさひろ)
1959年,東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。現在、東京大学文学部教授。主な著作に『大伴家持「歌日誌」論考』など。