日本経済論
日本経済論
「本書は、1970年代以降の日本経済の変動と政策形成を中心に扱った日本経済論である。従来、日本経済論は、書き手の関心のあるところに自由に焦点を合わせて、いわば「局所拡大的」に日本経済の一部を扱うものが普通であった。本書のねらいは、全体としてバランスのとれた日本経済論を書くことであり、多くの問題点を位置づける上で、部分に偏しないようにつとめたつもりである。
本書がマクロ経済分析の枠組みに依存していることはいうまでもないが、日本経済を論じる上で不可欠ともいえる自営業層の扱いに注意を払い、また政府・公共部門の立ち入った扱いをこころみて、入門的マクロ経済分析の非現実的な単純化におちいることをさけた。・・・
本書は、マクロ計量分析の限界を越えるところで、日本経済動の諸相を扱おうとしたものというべきであろう。企業間競争の在り方、民間と政府との関係、などの「産業組織論」的トピックは、今日の日本経済を論じる上で不可欠のものである。また労働市場の諸問題は、日本経済なかんずく企業経営の特徴をなし、多くの内外の研究者の関心を集めている、「終身」雇用制度と年功賃金制度、先進国の中でも突出した長時間労働、規模別および性別賃金格差、などの問題に触れない日本経済論の教科書はありえないのであり、本書ではこれにかなりの紙数を割いている」(「まえがき」より)
【目次】
目次
まえがき
第I部 高度成長の帰結と70年代における変貌
1 1970年の日本経済 高度成長の到達点ないし帰結
2 混乱期の日本経済:1971-75年
3 調整期の日本経済:1975-77年
4 均衡回復と新たな転換:1978-79年
第II部 家計と企業の経済行動 日本経済のマクロ分析
5 家計の行動 消費と貯蓄
6 家計の支出行動 住宅投資
7 マクロの企業行動(1) 生産と短期の雇用調整
8 マクロの企業行動(2) 設備投資
第III部 日本経済と公共部門
9 公共サービスの特徴
10 介入政策
11 マクロ経済政策
第IV部 日本経済の動態と構造調整
12 産業構造の変化とその動因
13 低成長経済への移行と景気変動
14 労働市場の動態
15 円高と日本経済
17 日本経済の転換能力
18 日本経済の不均衡と構造調整
参照文献
索引
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著者
森口 親司(もりぐち ちかし)
1933年生まれ。経済学者。京都大学名誉教授、大阪大学名誉教授。京都大学経済学部卒業、ミシガン大学大学院経済学研究科博士課程修了(Ph.D.)。京都大学名誉教授、大阪大学名誉教授。専門は、数量経済政策。
著者、『計量経済学』『日本経済の構造分析』『日本経済論』『1990年代日本経済ウォッチング 人間と社会の見える経済学』『世界経済ウォッチング パシフィック・ダイナミズムのゆくえ』などがある。
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