熊野詣
熊野詣
◆重要◆
【表紙のデザインについて】
・この本の表紙は、
商品画像2枚目にあるサンプルと同様の
統一フォーマットになります。
【内容紹介】
仏教民俗学の巨人の大いなる足跡
神道・仏教・修験が融合する謎と幻想の聖なる空間
院政期の上皇が、鎌倉時代の武士が、そして名もなき多くの民衆が、救済を求めて歩いた「死の国」熊野。記紀神話と仏教説話、修験思想の融合が織りなす謎と幻想に満ちた聖なる空間は、日本人の思想とこころの源流にほかならない。仏教民俗学の巨人が熊野三山を踏査し、豊かな自然に育まれた信仰と文化の全貌を活写した歴史的名著を、待望の文庫版に。
熊野の謎はまた人の心の謎でもある。この謎は古代から中世の庶民が、われわれにむかってかけた謎である。合理主義に徹した文化人、知識人の心は、合理主義の公式で解ける。しかし非合理的、前論理的な庶民の心は、公式では解けない。熊野の謎はそのような庶民の心の謎である。それは神道理論も、仏教理論も、美学理論もうけつけない。ただわれわれは熊野三山の歴史と遺物を虚心にみつめ、熊野三山の一木一石一径をあじわうよりほかはないのである。——<本書「むすび」より>
*1967年、淡交新社から刊行された『熊野詣』を底本に、著作権継承者の了承を得て、適宜、改行を施し、図版を全面的に入れ替え、再編集したもの。
【目次】
第1章
紀路と伊勢路と
死者の国の烏
補陀落渡海
一遍聖絵
第2章
小栗街道
熊野別当
熊野御幸
第3章
音無川
速玉の神
那智のお山
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著者
五来重(ごらい・しげる)
1908年、茨城県日立市生まれ。東京帝国大学大学院修了、京都帝国大学卒業。高野山大学教授、大谷大学教授を歴任。文学博士。専攻は仏教民俗学。1993年12月没。
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