箴言集
箴言集
◆重要◆
【表紙のデザインについて】
・この本の表紙は、
商品画像2枚目にあるサンプルと同様の
統一フォーマットになります。
【内容紹介】
われわれの美徳とは、偽装された悪徳にほかならない——17世紀フランスの激動を生き抜いた公爵にしてモラリストが、人間の本性を見事に言い表した「箴言」。鋭敏な洞察と強靱な思考、そして豊かなユーモアによって紡ぎ出された一行が、神からの自立を果たした近代人の抱える「自己愛」という宿命を撃ち抜き、さらには現代のわたしたちの心に深く刺さる。原文が醸す空気までをも伝える新訳。
◇訳者まえがきより◇
彼の人間を見る目、そして自分自身を見る目は鋭く、個人的体験のいかんにかかわらず、神からの自立をとげ、人間中心主義を標榜する近代人の本質、本性を早くから見抜いていたと思われる。彼は、自分自身、そして自分の個人的運命さえも客観視できるだけの強靱な精神、心の余裕、ユーモアさえ備えており、だからこそ、彼の人間観察は現代にも通用する普遍性を獲得しているのである。
【主な内容】
訳者まえがき
書肆から読者へ
道徳的考察
削除された箴言
没後収録の箴言
さまざまな考察
ラ・ロシュフコー自画像
解説 鹿島茂
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著者
ラ・ロシュフコー
ラ・ロシュフコー公爵フランソワ6世(Francois VI, duc de La Rochefoucauld)
1613-1680。紀元一千年頃までさかのぼる名門のフランス貴族であったが、政争に敗れ隠居生活に入り、パリのサロンでジャンセニストたちと交流。その活動のなかで「箴言」を書きあらわし、モラリスト文学者として名を残す。
訳者
武藤 剛史(むとう・たけし)
1948年生。京都大学大学院博士課程中退。共立女子大学名誉教授。専攻はフランス文学。著書に『プルースト 瞬間と永遠』(洋泉社)、訳書に『異端カタリ派の歴史』(講談社選書メチエ)など多数。
解説
鹿島 茂(かしま・しげる)
1949生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、明治大学教授。19世紀フランスの社会・小説が専門。代表作に『馬車が買いたい!』(サントリー学芸賞、白水社)、『子供より古書が大事と思いたい』(講談社エッセイ賞、青土社)など多数。