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精神病に関する医学=哲学論

精神病に関する医学=哲学論

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◆重要◆
【表紙のデザインについて】
・この本の表紙は、
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【内容紹介】

幽閉・排除すべき狂気から治療・ケアすべき精神疾患へ――近代の精神医学はここからはじまった。

近代精神医学の祖とされるフィリップ・ピネル(1745-1826年)。自由・平等・博愛といった啓蒙精神と人類愛が高まる革命期のフランスで、精神疾患に罹患した友人の治療に関わったことを機に精神医学に関心を覚えたピネルは、ビセートル病院とサルペトリエール病院の医長を歴任し、監護人ピュサンとともに「狂人」と呼ばれ鎖に繋がれていた精神病者を解放し、人道的な治療を始めた人物として知られる。その狂気の分類・治療実践と狂人の解放神話はヘーゲルやミシェル・フーコーにも取り上げられ、医学のみならず哲学分野にも大きな影響を与えた。
ピネルの思索と実践を記録した本書は、精神医療の改革と近代化をうたった最初期の重要文献のひとつである。同じタイトルながら内容がかなり異なる第二版が存在することが知られている本書。さまざまな「精神病」の疾病分類を体系的に行おうとする第二版とは異なり、初版である本書では、マニー(躁病、気分障害、統合失調症、妄想、パーソナリティ障害などを含む概念)の疾病分類がなされ、それまでの瀉血や薬物、水療法など身体を対象とした療法ではなく、「心」にアプローチする「心的療法(モラル・トリートメント)」が提唱される。この療法は食事や労働などの生活習慣、社交、そして感情への配慮をもとにしたもので、「ケア実践」の源泉といえる。ピネルが臨床経験を重視し実践家に学びながら、新しい治療法を確立しようとした苦難の軌跡である。
巻末には、ピネルの略伝、著書刊行年の謎、鎖からの解放神話の真相、ピネル研究史などを丁寧に論じた訳者による「あとがきに代えて」「講談社学術文庫版あとがき」、さらにフーコーを軸に本書の意義を明らかにする精神医学研究の気鋭・上尾真道による詳細な「解説」を付した。
ピネル没後200年にあたる2026年、近代精神医学の誕生を告げる記念碑的著作を文庫として刊行する。

*本書の原本は、1990年に中央洋書出版部から刊行されました。

【目次】
マニー論 本書の全体的構成
第一章 周期性もしくは間歇性マニー
第二章 精神病者の心的療法
第三章 精神病者の頭蓋の形態的欠陥についての解剖学的研究
第四章 精神病の明確な種類への分類
第五章 精神病者の救済院で確立されるべき院内規律と監護
第六章 精神病者の医学的療法の諸原則
あとがきに代えて
講談社学術文庫版あとがき
解説 精神医療とモラル フーコーと読むピネル『精神病に関する医学=哲学論』(上尾真道)



フィリップ・ピネル
1745-1826年。フランスの医師。ビセートル病院、サルペトリエール病院の医長を務めた。著書に『哲学的疾病論』(1798年)、『臨床医学』(1802)など。


影山 任佐(かげやま じんすけ)
1948年福島県生まれ。東京科学大学名誉教授。医学博士。著書に『自己を失った少年たち』『犯罪学と精神医学史研究』(I・II)、訳書にR・スムレーニュ『フィリップ・ピネルの生涯と思想』ほか多数。

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