観音さま
観音さま
◆重要◆
【表紙のデザインについて】
・この本の表紙は、
商品画像2枚目にあるサンプルと同様の
統一フォーマットになります。
【内容紹介】
そもそも観音はいつ、どこで生まれたのか。中国文化や日本文化に果たした役割は? 歴史的背景や、様々な観音像を検証し、法華教の経典をひもときながら、「観音信仰」の真髄を探る。その相(すがた)は、仏から菩薩まで三十三変化。苦しみの中で名前を唱えて念じれば、即時に現れ、深い智慧をもって病やすべての厄害から救ってくれる……。
古来、インド、中国、東南アジア、日本で救世主として愛され続けてきた<観音さま>。そもそも観音は、いつ、どこで生まれたのか。その御利益は。そして、中国や日本文化に果たした役割はーー。歴史的背景や、様々な観音像を検証、法華教の経典をひもときながら、「観音信仰」の真髄を探る。
*『観音のきた道』(1997年刊 講談社現代新書)を改題、文庫化。
【目次】
はじめに
第一章 観音とは何だろう
慈悲とは何か/観音の相(すがた)/「絶対無」の立場/応現のすばやさ/西田幾多郎の宗教論/観音とは自分自身である
第二章 観音の誕生
観音はどこで生まれたのか/『華厳経』/衆生の恐怖/阿弥陀如来の補処/菩薩の相
第三章 『観音経』の教え
西域の夜空の下で/『法華経』と鳩摩羅什/法華教の構成/法華教はどこで説かれたのか/観音の救済/観音と首飾り/娑婆世界への出現
第四章 観音信仰の歩み
中国相の観音信仰/水難に遭う/悪獣から逃れる/首をすげ替える/夢の中の観音/砂漠の守り神/人の苦しみを救う/観音信仰の歴史的概観
第五章 アジア民衆の中に生きる観音
庶民の中の観音/中国大陸の宗教/娘娘(ニャンニャン)信仰/観音のご利益/東南アジアの仏寺/マラッカの千手観音
第六章 観音、海へ
海と観音/観音の浄土/東アジアの観音霊場/観音示現の地/観音信仰の朝鮮伝播/海に立つ観音
第七章 観音と日本人観
音信仰はいつ伝来したか/「観音化身」の聖徳太子/観音経と観音像の成立—奈良時代/留学僧の役割/六観音信仰/鈴木正三の教えおわりに西国霊場三十三所/板東霊場三十三所/秩父霊場三十四所一覧 など
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著者
鎌田 茂雄(かまた・しげお)
1927年神奈川県生まれ。駒沢大学仏教学部卒業。東京大学大学院博士課程修了。東京大学東洋文化研究所教授を経て、東京大学名誉教授、国際仏教学大学院大学教授。文学博士。専攻は中国・朝鮮仏教史。学士院賞受賞。合気道六段。著書に『中国仏教史』『朝鮮仏教史』、講談社学術文庫に『仏陀の観たもの』『禅とはなにか』『八宗綱要』『五輪書』『般若心経講話』『華厳の思想』『正法眼蔵随聞記講話』『維摩経講話』『観音経講話』『法華教を読む』などがある。2001年没。