食はイスタンブルにあり 君府名物考
食はイスタンブルにあり 君府名物考
◆重要◆
【表紙のデザインについて】
・この本の表紙は、
商品画像2枚目にあるサンプルと同様の
統一フォーマットになります。
【内容紹介】
かつて650年近くに亘り、栄華を極めたオスマン帝国。東洋と西洋、イスラムとキリスト教という文明と宗教の交差が生み出した大首都・イスタンブルで、当時、人々はなにを食べ、どんな暮らしをしていたのか?
1500坪の台所で260余名のコックが、年に莫大な予算で贅を尽くしたトプカプ宮殿の献立。
食事が足りないと鍋を投げて暴動を起こした、屈強たるイエニチェリ軍団の食い意地。
施しこそ敬虔な信仰の証、と貧者への給食すら豊かだったこの帝国を、当時の料理書や、市場で売られた食材物価表までたどって、細やかに検証。オスマン帝国の興亡を「食」で大胆に考察する。
「今でも、トルコ語で「大鍋を覆す」といえば反乱を起こすことを指すが、事態がそこまでいかなくとも、俸給支払いの日のスープをイェニチェリたちが飲むのを拒むとなれば、帝都の騒擾につながりかねず、下手をすれば当面の政権の担当者たる大宰相の首が文字通り飛んでしまう。トプカプ宮殿の中庭でのイェニチェリへのスープの振舞いは、(略)、一大国事でもあった———巻ノ八 スルタンの食卓より」
*本書の原本は、1995年、NTT出版より刊行されました。
【目次】
巻ノ一 古都は食をはぐくむ
巻ノ二 遊牧の遺産
巻ノ三 ケバブのみがトルコ料理にあらず
巻ノ四 イスタンブルの市場めぐり
巻ノ五 君府料理尽し
巻ノ六 貧者の給食
巻ノ七 トプカプ宮殿の台所
巻ノ八 スルタンの食卓
巻ノ九 祝祭の饗宴
巻ノ十 「土」風から「洋」風へ
学術文庫版あとがき
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著者
鈴木 董(すずき・ただし)
1947年生まれ。東京大学法学部卒業、同大学院法学政治学研究科博士課程修了。法学博士。東京大学名誉教授、トルコ歴史学協会名誉会員。専門はオスマン帝国史、比較史・比較文化。著書に『文字世界で読む文明論』(講談社現代新書)、『オスマン帝国』『イスラムの家からバベルの塔へ』『オスマン帝国とイスラム世界』など。学術文庫に『オスマン帝国の解体 文化世界と国民国家』がある。
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