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日本人の階層意識

日本人の階層意識

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格差意識の広がりと「一億総中流」のからくり。現実の日本人は、学歴もさまざま、職業も年収もさまざまなのに、なぜ人口の9割が「自分は中流」と思っていたのか? 社会と意識のあいだには「みえない境界」があって、それが人びとの階層意識を枠づけている。格差意識の広がりも、「みえない境界」に目を向けることで、別の一面が顕わになる。時間・空間・価値意識をキーワードに「日本人」を分析する。

【目次】
序 章 階層意識の「みえない境界」
1 「その趣味はあなたの趣味ですか」
2 枠づけられる階層意識
3 自由と不自由の間
4 本書の試み
第1章 時間と階層意識
1 学歴の価値
職業より学歴/進学率の変化/階層帰属意識の変化/階層構造と階層帰属意識
2 地位の継承
経路依存性/継承された地位とそうでない地位/社会的地位の価値変動/歴史の中の個人
第2章 地域と階層意識
1 大都市圏か地方か
地域で変わる階層帰属意識/大学進学率と地域/上層ホワイトカラー率と地域/空間化された階層意識
2 相対的不満
相対的不満とは/進学率にみる相対的不満/上層ホワイトカラー率にみる相対的不満/空間化と非空間化
第3章 競争を好む人びと
1 豊かさの配分原理
実績か努力か/無知のヴェール
2 空間化される競争社会観
価値意識の地域差/望ましくない空間化
3 ひきずられる価値意識
地域と階層構造と価値意識/空間化の自己強化
4 問題の隠蔽化
階層的利害の危険性/みえていないものからの影響
第4章 「日本人」と階層意識
1 「一億総中流」とは何だったのか
日本特有の現象?/曖昧な輪郭
2 「中流」の構
社会的地位の非一貫性/「中流」という階層イメージ
3 格差社会論の誕生
ばらばらだった判断基準/大きな「静かなる変容」
4 なぜ「努力好き」なのか
個人プレーよりチームプレー/「意に反する」長時間労働/「日本人」という境界
終 章 意識と社会
1 私たちの意識は私たちのものか
2 時間という境界
3 空間という境界
4 境界を知るということ

あとがき


著者
数土 直紀(スド ナオキ)
1965年生まれ。学習院大学法学部教授。東京大学文学部卒業、同大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。博士(社会学)。専攻は、社会理論・数理社会学。
著書に、『理解できない他者と理解されない自己』『階層意識のダイナミクス』『自由という服従』などがある。
製本形式

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