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儒教と中国 「二千年の正統思想」の起源

儒教と中国 「二千年の正統思想」の起源

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皇帝と天子 中華と夷狄「大一統」
中国史を貫く“統治と権力”の思想構造

儒教が「国教」となったのはいつか。皇帝と天子は同じものか。曹操はなぜ文学を称揚したか。諸葛亮は何を守ろうとしたのか。「竹林の七賢」は何に抵抗したか。国家の正統性を主張し、統治制度や世界観の裏づけとなる「正統思想」の位置に儒教が上り、その思想内容が変転していく様を、体系性と神秘思想の鄭玄、合理性と現実主義の王粛、光武帝、王もう、曹操や諸葛亮など、多彩な人物を軸にして、「漢」の成立と衰退、三国、魏晉時代の歴史を交えながら描き出す。

【目次】
序章 二千年の正統思想
1. 注に込められた思想性
2. 経典解釈の二つの方向
第一章 権力に擦り寄る儒者
1. 儒家の形成
2. 漢初の黄老思想
3. 『漢書』の曲筆と天人相関論
4. 公羊伝と武帝期の政治状況
5. 石渠閣会議と匈奴
6. 儒教への心酔
第二章 中国の原基
1. 図讖の宣布
2. 「儒教の国教化」論
3. 「古典中国」の形成
4. 「寛」治の盛行
5. 皇帝と天子
6. 礼と故事
第三章 後漢の衰退と聖漢へのまなざし
1. 外戚の正統性
2. 皇帝の延長権力の横暴
3. 後漢からの自律性
4. 儒教への異議申し立て
5. 聖漢の賛美と未来への経学
6. 六天説と天の無謬性
第四章 時務を知る──『三国志』の時代と儒教
1. 儒将
2. 「猛」政
3. 「文学」の宣揚
4. 諸葛亮の漢代的精神
5. 諸葛亮の「猛」政
6. 蜀学を尊重
第五章 曲学阿世──抵抗する竹林の七賢
1. それぞれの皇帝の正統性
2. 天は一つ
3. 「孔子も人を殺した」
4. 不孝の理由
5. 周・孔をうとんじる
6. 君無道
第六章 「儒教国家」の再編と限界
1. 封建・井田・学校
2. 人は生まれにより異なる
3. 「夷狄は教化できない」
終章 「古典中国」と二つの「儒教国家」
1. 古典と「古典中国」
2. 大一統──統治制度
3. 華夷──世界観
4. 天子──支配の正統性
引用・参考文献
あとがき
索引


著者
渡邉 義浩(ワタナベ ヨシヒロ)
1962年生まれ。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科史学科修了。大東文化大学文学部中国学科教授。専攻は中国古代史。文学博士。後漢国家と儒教の関わりや『後漢書』の翻訳などに取り組む一方、「三国志」についての一般向け解説、啓蒙も精力的におこない、映画『レッドクリフ』日本語版監修などを手がける。編著書に、『後漢国家の支配と儒教』『三国政権の構造と「名士」』『全譯後漢書』『諸葛亮孔明 その虚像と実像』『図解雑学 三国志』など多数。
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