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卒業式の歴史学
卒業式の歴史学
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なぜ私たちは卒業式で涙するのか?
《蛍の光》《仰げば尊し》から《贈る言葉》、J-POP卒業ソング……なぜ歌うのか? 東京大学第1回卒業式から全国の小学校まで、歴史の記録から見えること
「最高の卒業式」を目指し、教師と生徒が努力を重ね、みんなでともに歌い、感動し、涙する「感情の共同体」が達成される。この、日本独特と言える「儀式と感情との接合」は、いついかにして生まれたか。
涙の卒業式、この私たちにとって当たり前の光景の背景には、明治初期以来の学校制度構築の歴史が横たわっている。
日本の近代と教育をめぐる、新たな視角!
【目次】
序章
特別な三月/涙の社会性・文化性/社会化される涙/涙の適時性と規範性/涙の歴史性
第一章 卒業式のはじまり
日本最初の卒業式/天覧卒業式のはじまり/視線の交響空間/東京大学第一回卒業式/御真影と軍楽/夜の卒業式/鎮守祭りか縁日か/官立・公立学校の卒業式/キリスト教学校の卒業式/女学校卒業式/卒業式への批判
第二章 試験と証書授与──儀式につながる回路
勉学開始と終了の儀式/学制と試験/試験の厳格さ/学校にかかわる人々にとっての試験/試験のクライマックスとしての証書授与/「国王の巡幸」/「卒業生徒」の様相/儀式化の萌芽
第三章 小学校卒業式の誕生
淵源としての師範学校/師範学校初の卒業式/モースの見た卒業式/師範学校令以前の官立師範卒業式/長野県師範学校の卒業式/ラッパと兵式体操/官立師範学校附属小学校の卒業式/公立小学校における卒業式の成立/群れから「一同」へ/娯楽と啓蒙/「卒業生」の意味変容
第四章 標準化される式典──式次第の確立
季節と結びつく卒業/学級の成立/村の祝祭から国家の祝祭へ/祝日大祭日儀式と卒業式/式次第の定型化/忠誠競争としての唱歌/ふるまいの規格化/生徒の学年と唱歌の対応/卒業式歌の誕生/記憶を創造する集団/卒業式の輸出
第五章 涙との結合──儀式と感情教育
均質性への接近/子守児童と卒業式/松本尋常高等小学校子守学級の卒業式/卒業式の「批評」/感情への着目/卒業式による感情教育/集団の記憶と感情の結合/記憶の義務/「感情の共同体」へ/団結の代名詞/(略)
第六章 卒業式歌──「私たちの感情」へ捧げる歌
卒業式歌の現在/唱歌への無理解/唱歌教育の命運をかけて/明治十年代の卒業式に歌われた歌/愛国歌《蛍の光》/《蛍の光》と「同情」/声の近代化/明治二十年代前半の卒業式歌/卒業式歌と国家/わが師の恩/(略)
終章
「芽をふく子ども」/「呼びかけ形式」の卒業式/フィクションの中の卒業式/心情の歴史と卒業式/学校的心性の浸透
注
参考文献
あとがき
■
著者
有本 真紀(アリモト マキ)
1958年鳥取県に生まれる。東京藝術大学音楽学部卒業、同大学大学院音楽研究科音楽教育専攻修士課程修了。専門は音楽科教育、歴史社会学。現在、立教大学文学部教授。著書に、『ハートフル・メッセージ 初等音楽科教育法』(共著、明星大学出版部)、『文化としての涙――感情経験の社会学的探究』(共著、勁草書房)、論文に「明治期学校表簿にみる児童理解実践――『個性調査簿』の成立過程」などがある。
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なぜ私たちは卒業式で涙するのか?
《蛍の光》《仰げば尊し》から《贈る言葉》、J-POP卒業ソング……なぜ歌うのか? 東京大学第1回卒業式から全国の小学校まで、歴史の記録から見えること
「最高の卒業式」を目指し、教師と生徒が努力を重ね、みんなでともに歌い、感動し、涙する「感情の共同体」が達成される。この、日本独特と言える「儀式と感情との接合」は、いついかにして生まれたか。
涙の卒業式、この私たちにとって当たり前の光景の背景には、明治初期以来の学校制度構築の歴史が横たわっている。
日本の近代と教育をめぐる、新たな視角!
【目次】
序章
特別な三月/涙の社会性・文化性/社会化される涙/涙の適時性と規範性/涙の歴史性
第一章 卒業式のはじまり
日本最初の卒業式/天覧卒業式のはじまり/視線の交響空間/東京大学第一回卒業式/御真影と軍楽/夜の卒業式/鎮守祭りか縁日か/官立・公立学校の卒業式/キリスト教学校の卒業式/女学校卒業式/卒業式への批判
第二章 試験と証書授与──儀式につながる回路
勉学開始と終了の儀式/学制と試験/試験の厳格さ/学校にかかわる人々にとっての試験/試験のクライマックスとしての証書授与/「国王の巡幸」/「卒業生徒」の様相/儀式化の萌芽
第三章 小学校卒業式の誕生
淵源としての師範学校/師範学校初の卒業式/モースの見た卒業式/師範学校令以前の官立師範卒業式/長野県師範学校の卒業式/ラッパと兵式体操/官立師範学校附属小学校の卒業式/公立小学校における卒業式の成立/群れから「一同」へ/娯楽と啓蒙/「卒業生」の意味変容
第四章 標準化される式典──式次第の確立
季節と結びつく卒業/学級の成立/村の祝祭から国家の祝祭へ/祝日大祭日儀式と卒業式/式次第の定型化/忠誠競争としての唱歌/ふるまいの規格化/生徒の学年と唱歌の対応/卒業式歌の誕生/記憶を創造する集団/卒業式の輸出
第五章 涙との結合──儀式と感情教育
均質性への接近/子守児童と卒業式/松本尋常高等小学校子守学級の卒業式/卒業式の「批評」/感情への着目/卒業式による感情教育/集団の記憶と感情の結合/記憶の義務/「感情の共同体」へ/団結の代名詞/(略)
第六章 卒業式歌──「私たちの感情」へ捧げる歌
卒業式歌の現在/唱歌への無理解/唱歌教育の命運をかけて/明治十年代の卒業式に歌われた歌/愛国歌《蛍の光》/《蛍の光》と「同情」/声の近代化/明治二十年代前半の卒業式歌/卒業式歌と国家/わが師の恩/(略)
終章
「芽をふく子ども」/「呼びかけ形式」の卒業式/フィクションの中の卒業式/心情の歴史と卒業式/学校的心性の浸透
注
参考文献
あとがき
■
著者
有本 真紀(アリモト マキ)
1958年鳥取県に生まれる。東京藝術大学音楽学部卒業、同大学大学院音楽研究科音楽教育専攻修士課程修了。専門は音楽科教育、歴史社会学。現在、立教大学文学部教授。著書に、『ハートフル・メッセージ 初等音楽科教育法』(共著、明星大学出版部)、『文化としての涙――感情経験の社会学的探究』(共著、勁草書房)、論文に「明治期学校表簿にみる児童理解実践――『個性調査簿』の成立過程」などがある。
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