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江戸諸國四十七景 名所絵を旅する

江戸諸國四十七景 名所絵を旅する

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江戸時代には交通網も発達し、旅や諸国の風景・事物への関心が高まって、名所図会類が多く刊行された。風景画の浮世絵、読み物や事典類の挿絵などとしても繰り返し描かれ、各地の名所名物についての知識も一般に普及した。本書では、江戸時代の文学をはじめとして、その時代に出版されたさまざまな味わい深い絵画の中に描かれる名所名物を見て、日本全国、北海道から沖縄まで一県につき一ヵ所、全部で四十七の名所を巡る。

江戸時代には交通網も発達し、多くの人々が旅を楽しんだ。前代までとは比べものにならないほど、旅そのものや諸国の風景・事物への関心は高まっていた。そして、実際の旅が体験されるだけではなく、紀行文や名所図会類によっても楽しまれていたのである。名所図会類の挿絵の精密さはすばらしく、味わい深い。また、風景画の浮世絵、読み物や事典類の挿絵などとしても、それらは繰り返し描かれ、各地の名所名物についての知識も一般に普及した。

本書では、江戸時代の文学をはじめとして、その時代に出版されたさまざま絵画の中に描かれる名所名物を見て日本全国を巡る。北海道から沖縄まで一県につき一ヵ所、つまり全部で四十七の名所を巡ることになる。
序章 風景を描いた絵画には〈型〉がある
第1章 北海道・東北 けふからは日本の雁ぞらくに寝よ
1松前昆布 北海道
2外ヶ浜 青森〔陸奥〕
3岩手山 岩手〔陸奥〕
4かまくら 秋田〔出羽〕
5出羽三山 山形〔出羽〕
6松島 宮城〔陸奥〕
7安積沼 福島〔陸奥〕
第2章 関東 夕立や田を見めぐりの神ならば
8茂林寺 群馬 〔上野〕
9殺生石 栃木〔下野〕
10筑波山 茨城〔常陸〕
11成田山 新勝寺 千葉〔下総〕
12三囲神社 東京〔武蔵〕
13川越 埼玉〔武蔵〕
14箱根 神奈川〔相模〕
第3章 北陸・甲信越・東海 不二ひとつうづみ残して若葉かな
15越後の雪〔越後〕
16神通川 富山〔越中〕
17白山 石川〔加賀〕
18気比 福井〔越前〕
19甲州葡萄 山梨〔甲斐〕
20善光寺 長野〔信濃〕
21籠の渡し 岐阜〔飛騨〕
22富士山 静岡〔駿河 〕
23八橋 愛知〔三河〕
第4章 近畿 行春を近江の人とをしみけり
24義仲寺 滋賀〔近江〕
25伊勢神宮 三重〔伊勢〕
26清水寺 京都〔山城〕
27竜田川 奈良〔大和〕
28大坂寺嶋 大阪〔摂津〕
29道成寺 和歌山〔紀伊〕
30赤穂の塩 兵庫〔播磨〕
第5章 中国 満汐の岩ほに立や鹿の声
31伯耆大山 鳥取〔伯耆〕
32石見銀山 島根〔石見〕
33吉備津神社 岡山〔備中〕
34厳島神社 広島〔安芸〕
35壇ノ浦 山口〔長門〕
第6章 四国 蝶にさへあるや鳴門を越すちから
36鳴門 徳島〔阿波〕
37白峰 香川〔讃岐〕
38道後温泉 愛媛〔伊予〕
39土佐の鰹 高知〔土佐〕
第7章 九州・沖縄 冬もみるこころの花やさくら島
40太宰府天満宮 福岡〔筑前〕
41伊万里焼 佐賀〔肥前〕
42長崎のペーロン 長崎〔肥前〕
43青の洞門 大分〔豊前〕
44阿蘇山 熊本〔肥後 〕
45高千穂峰 宮崎〔日向〕
46桜島 鹿児島〔大隅〕
47琉球 沖縄


著者
鈴木 健一(スズキ ケンイチ)
1960年東京生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。学習院大学文学部教授。専門分野、日本近世文学、和歌・漢文学。著書に『知ってる古文の知らない魅力 』(講談社現代新書)、『天皇と芸能』(講談社、共著)、『古典注釈入門――歴史と技法』 (岩波現代全書)、『江戸古典学の論』(汲古書院)、編著に『海の文学史』(三弥井書店)、『形成される教養 十七世紀日本の〈知〉』(勉誠出版)等多数。
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